The Warmth Of The Sun
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あっという間に四月になった。日差しが暖かくなった。
久しぶりに家に早く帰ったので、
シーズンが始まったばかりの野球中継を楽しみに見ていたら、
ベイスターズがジャイアンツに5点差を(10点取られて!)ひっくり返されていたりして、
でも所詮野球なんてゲームだしって、大人な対応をしてみたりしつつも、
部屋に戻り傷ついた心を癒そうかと音楽を聴きながら、
昨日海辺の国道で見た一瞬の場面や、そこから遡る事30年も前の事を考えていた。

私の頭の中には常にこの写真の少女達のように、
いくつものフィルターや格子の向こうに見え隠れする風景がある。
実はこの感覚は30年前も、今も変わらない。
それはいつか実際に見た風景なのか?それとも空想の世界の風景なのか?
とにかく遠い。
遠くへ連れて行かれる感覚と共に、鮮明に残る「匂い」と「日差しの温度」。
そしてその事を思うと熱く胸が焦がれる。



思い起こせば、私はずっとその風景を追い求めているように思う。
いつか見たような、そして永遠にたどり着けないような、
そんな風景を求めて。

そんなふうに春の日差しは、私の心をもどこか遠くへ連れて行ってしまう。
30年前もそうだったし、いまでもそんな感じだ。
会社のブログなのに・・・。
ってちょっと思いつつも、これでいいんだという開き直りがある。
そもそも、そんな感覚を追い求めるためだけに、この仕事をしているような気がする。

今日、打ち込まれて10点取られたベイスターズのピッチャーも、
コーナーばっか狙ってファーボール連発するよりも
そんなふうに開き直ってど真ん中に直球を投げるべきだったと思う。
それで打たれれば投手として本望じゃないの?
そこにはきっとあたたかな日差しが射すと思うよ。
それから遠くへ行けばいい。