先日ビーチクリーンガールに出会った。
それは浜辺の天使だった。
でも写真は無い。
朝、愛犬のチーちゃんに引っ張られて海まで行った。
その日はそこそこいい波で砂浜がサーファー達で渦巻いていた。
そんな中、ロングスカートにマフラーをしている若い女性がいた。
一見サーファーの彼女かな?なんて思いつつも歩いていると、
その女の子は自分で持って来た袋に、自分のいる近くのゴミを拾って入れながら歩いていた。
ここ鵠沼海岸では、かながわ美化財団や
各ポイントごとにローカル達の集まりが独自にビーチクリーンを行っていたりする。
(悲しいことにビーチクリーンにも縄張りがあるようだ・・)
だけど、さりげなく一人ビーチクリーンを実践していた。
まずは自分の周りから。一人でも日常的にムーブメントを起こせる志って凄い。
そんな彼女の近くにチーちゃんと一緒にうろちょろ歩いていったら、
「ポメラニアンですか?」って声をかけて来てくれた。
「いいえ、でかいけどチワワなんです。」
「あら、そうなの・・ごめんなさい。名前はなんて言うのかしら?」
すこし英語的なイントネーション。
海外生活が長かったのかもしれない。
「チーちゃんです。チワワだから」
「ンフフ!」
ほんの1〜2分の出来事でしたが、彼女は私の心をも浄化してくれた。
朝のけだるい気分の中。前日の仕事のモヤモヤが何となく頭の中にまだあって、
だけど、まさに人の心は一瞬で変わる。そんなことを実感した瞬間だった。
「ビーチクリーンしてるの?」って聞いたら
「裸足の人がけがしちゃうから・・。ワンちゃんも危ないし。」
彼女の顔なんて覚えていない。
だけどその感触は永遠に忘れられない輝きを醸し出す。
「浜辺の天使を見つけたのさ。」(by サザン)ってこの瞬間。
今思えば、私も私できちんと「ビーチクリーン偉いね!」って
言葉に出して褒めてあげれば良かった。
それだけはちょっと後悔。
「いいね!」の連鎖って大事だよね。
ところでスティービーワンダーは盲目なのに美女が好きらしい。
きっと、その他の五感が鋭いので美女の匂いがわかるのだろう。
この日会った「浜辺の天使」はいたって普通の女の子です。
だけど、普段人間嫌いのチーちゃんは彼女に吠えもせず、
ひたすら彼女の匂いをクンクン嗅いでいました。