大洋と京子
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散歩に出かけたら、ちょうど引き潮の海岸
干潟で子供達遊んでいます。

よく見ると、車の車輪の跡が・・・・

恐ろしく空がブルーに写ってますが、
こんな休日でした。

変わらないことって何だろうってずっと考えています。
ここ数日は、それがテーマになりそうです。

偶然にも(か?)
2つの漫画のストーリーが
ここ江の島を舞台に「変わらないもの」をテーマにしています。

1.「花男」松本大洋

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片瀬・江の島界隈を舞台に
30歳にして巨人入りを目指し、かつ背番号3を絶対に譲らないという
別居中の父「花男」のところに、小学三年の秀才「茂雄」が
夏休みの間、やってくるところからストーリーが始まります。


詳しくは読んでほしいんだけど。
特に、男の子供を持った父は・・と、書いているだけで涙が出てくる。

これを最初に読んだのは、まだ子供がいないときだったけど
そのときは「茂雄」の視点で、子供ができてからは「花男」の視点で
ストーリが奥深いです。
野球がテーマですから、最後はそう(ネタバラシ)ホームランです。

おとぎ話のような、ゆがんだ画風なのですが
それが、すべて「茂雄」の視点だったことに最近気づいて、
また、号泣です。

変わらないこと、変わらないこと、変わらない思い。
とにかく読んでください。


2.「ハージン」岡崎京子

岡崎京子の1985年の作品
デビュー作

このなかの短編「彗星物語」で
小学校の「先生」と同棲し、ヒモ生活を送る「僕」が
毎日すれ違う女子高生の「彼女」に淡い恋心を描き、
ひょんなことから、二人で”海の浅草”江の島に「ピクニック」に行きます。

ここで、彼女は両親の離婚で
彼女も母と一緒に、遠く(仙台)へ言ってしまうことを告げ

「変わらないものってあるかしら」
「時間に勝てる方法って無いかしら」

とつぶやきます。

「むずかしいもんだいだね。」
「むずかしいもんだいだなあ。」

とふたりで遠くを見ます。
(そこには江の島が)

「でも変わらないものってあると思う。」
「何?」
「なにって・・・」

そこで彼女と別れ
彼もまた、現実へ戻って行きます。
それだけの話ですが・・

当時18歳だった私は、岡崎京子さんに会いに下北沢まで行きました。
結局(当然のことですが)家がどこかわからずかえってきました。

ちなみに、これはもう売っていません。
古本探してください。

江の島はなにかのメタファーでしょうか?


P.S.岡崎京子さんがんばってください。
(1996年の交通事故により今も療養中です)