厚木I.C
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「私は信じない私を」。
そして「厚木」である。私がグッと来ない訳が無い。

例えば昔、自分の迷いとか、未熟さとかは、
いつの日か全て綺麗さっぱりと無くなる様な気がしていた。
ただそれが大人になる事なのかなって、薄々予感を感じていながらも
進んで行く時間の流れには為す術もなく・・・。

だから今になっても「私は信じない私を」。
キョンキョンがこんな歌詞を歌うとは思わなかった。
だけどきっと、彼女以外には歌えない。


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「厚木」小泉今日子
作词:浜崎貴司 作曲:宮沢和史

私は信じない私を
その理由を言わぬかわりに
手紙さらさら送りつけて
そそくさと消えてしまうの

多分口紅でよごしちゃった
厚木基地のフェンス越し
覗きながらまたよからぬ事を
今考えているの

次は釣りの少し上手な輩を連れて
河をのぼる魚みたいに逆らってみましょうか?

意味は無いけどわざと私
厚木基地のフェンス越しもたれてた
見事何ごとも起きない 二月誕生日

後ろめたい気持ち
いくつかないわけじゃなく
河をのぼる魚みたいに
しくじったりするから

私は信じない私を
だけど明日になれば気が変わるかも
見事何ごとも起きない 二月誕生日

多分口紅でよごしちゃった
厚木基地のフェンス越し覗きながら
またよからぬ事を 今考えてみよう
取るに足らぬ事だけ考えてみよう

こんな私で ごめんね


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ところで米軍の厚木基地って、全然厚木市じゃなくて大和市や綾瀬市にまたがっている。

おまけにキャンプは座間にあるので福生や横須賀のように、基地周辺がアメリカ文化に染まっていると言う訳でも無い。

だけど年に一度のフレンドシップデイ(解放日)には、解放された基地内で

戦闘機に乗ったり、アメリカンフットボールの試合を見たり、ピザを食べたり、

そんなふうに生活の一部としてかかわり合って来た。

それでもやはり「塀の向こうのアメリカ」である。

彼女がフェンス越しに思い焦がれる気持ちは解る。

「向こう側」の象徴としての「厚木基地」。

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だけど「向こう側」って何?

頭上の空を爆音を鳴らしながら影で覆うのは

リュウが見た、あの巨大な鳥?

全てがリアルで、だけど信じない。

そんなことを、彼女が厚木の街角で、煙草を吹かす写真を見て、想像する。

この写真は、確かにあのとき私が街角で見かけた

少女たちの幻影である。


厚木-小泉今日子