虹の袂に
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時々、書いたか書かなかったか判らなくなることがある。
(ローラ風に言えば「わすれちゃった〜。」)
既に一度ブログに書いたような気もするが、まあいいか・・・。
(最近はFacebookにも書いたりするので、どっちに書いたか判らなくなることがある。)


リッキーリージョーンズについての話である。
今年は一時期、リッキー・リー・ジョーンズばかり聞いていた。

彼女のプロフィールだが、
シカゴ生まれで、思春期には酒と薬に溺れ、家出をし全米各地を放浪する。
その後、19歳のときにロサンゼルスのクラブで歌い始め、
1977年頃にトム・ウェイツと知り合い同棲。
その後デビューのきっかけをつかみ、
1979年にアルバム「浪漫(Rickie Lee Jones)」でデビュー。
全米3位の大ヒットとなる。

ちなみに、この曲「Rainbow Sleeves」が収録されている
My Funny Valentineは1983年の作品である。



Rainbow Sleeves
 (by Tom Waits 1978)

You used to dream yourself away each night 
To places that you'd never been On wings made of wishes 
That you whispered to yourself 

Back when every night the moon and you 
Would sweep away to places That you knew 
Where you would never get the blues 

Well now, whiskey gives you wings 
To carry Each one of your dreams 
And the moon does not belong to you 

But I believe That your heart keeps young dreams 
Well, I've been told To keep from ever growing old 
And a heart that has been broken 
Will be stronger when it mends 

Don't let the blues stop you singing 
Darling, you've only got a broken wing 

Hey, you just hang on to my rainbow 
Hang on to my rainbow 
Hang on to my rainbow sleeves 



虹の袂に

自分がささやく望みでできた翼に乗って 
行ったことのないところに飛んでゆく夢を 
君はいつも見ていた 

決して憂鬱を感じないとわかっているところへ 
夜ごと、月と君が運ばれていっては戻ってくる 

今や君の夢を運ぶのは、いつもウィスキーにもらった翼で 
月もすでに君のものではない 

でも君の心は若いころの夢をもちつづけていると私は信じている 
絶対に年をとってはいけないと私は云われてきた 
そして、傷ついた心は癒された時、さらに強くなると 

憂鬱のせいで歌うのをやめたりしないでくれ 
君は翼が片方折れただけなんだよ 

だから、私の虹につかまってくれればいい 
私の虹にしっかりつかまって 
虹色のたもとへ連れて行こう



恋人だったトム・ウエイツがリッキー・リー・ジョンズのために書いた曲。
これは彼から彼女へ向けたメッセージだったのか?
荒れた生活をしていた彼女を、彼が虹の袂に連れて行ったのか?

考えるだけで涙が出てくる。だけど別れて離ればなれになった二人。

「愛」以上の何かがあるのか?いや、それこそが本当の愛なのか?

秋の夜長。そんなことを想像していると、
彼女の歌声が心に染み入る。
それは強いウイスキーの様に。

これは今のリッキー・リー・ジョーンズ。
彼女は未だ歌い続けている。

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未だ「自分がささやく望みでできた翼」に乗っている。