February 1.2010
Back to the MAU
Back to the MAU
といっても私がここの学生だった訳ではありません。
ときは1990年。そのとき付き合っていた彼女が・・と言いたいところですが
今のかみさんがこの学校に通っていて、その卒業制作からちょうど20年
は〜〜。20年ですか・・・・・・
そのとき既に私は東京のデザインの事務所で働いていたので
おまえらどんなもんよ!ってな具合で
特に「視覚伝達デザイン学科」には対抗心バリバリで
よく校内に紛れ込んだものです。
しかし今でも思い出すのは、なんと言っても芸祭に出店していたサッカー部のオカマバー
あやうく深い世界の底に引きずり込まれそうになったものでした。
とか、なんだかんだ言ってきっとキャンバスライフに憧れていたのでしょう。
今になってそう思います。
あれから20年。2010年の卒業制作展。
娘の作品を見るような気持ちで出かけました。
メインストリームの中央に展示してあったのが表題写真の「蓄積」という作品。
知り合いの子の作品をいきなり最初に見つけてびっくり。
この作品は空間に対する感覚がすばらしいし、こういった形で時間を対象化出来る感覚に感動。メインストリーム納得です。よくがんばったぞ!
今日は、その他は短い時間でほんの側面しか見ていないのかもしれないのですが
当時はキャンバスには、ヒッピーがいて、サーファーがいて、インドの仙人がいて、
パンクがいて、ゴスロリがいて、ピアシングがいて、金髪がいて、TATOOがいて・・・
あれれ、そう考えるとこれら今では普通に町の中にいる人ばっかりではないですか!
90年代と言えば文化の多様化がどんどん加速して行った時代。
美大の文化は時代の先駆けだったのでしょうか?
それが2010年。今では、みんないい子に育ったね。ってちょっと物足りない気持ち。
建物もきれいになって、増えて、知らない学部が出来ていて、時代は変わったよ。
だけどちょっとうれしいのは視覚伝達デザインの卒業制作が
当時の商業デザインの予備校のようなカラーから
ものすごくパーソナルなテーマや日本の伝統に文化に回帰しているところ。
広告代理店に媚びているようなものはあまりなかったね。
あるにはあったが・・
これが願わくば5年後の日本の文化のスタンダードになると勝手に想像し
そして、それはうれしいことでもある。
(だけど、やっぱり戦わないのかな・・・・社会や時代と。)
でも若者は少し物足りないくらいがいいのかもしれない。
わたしもそれだけ大人になったということ、良くも悪くも。
しかしこれからは堂々とそれを受け入れようじゃありませんか!
聞いてほしい!!
*彫刻科の人は昔、校内でその場で絞めたニワトリを焼いて食べたりしていたそうだが
そんな光景は、もう見られないのだろうか?
見られなくてもいいと思うが。
個人的なヒット作は、「馬の感情表現」を映像と写真で表現したもの。
4年間の勉学の集大成である卒業制作がこれだというのがうれしいね。
未来は明るい。(つづく)